げんちゃんの発達障害プロジェクト

算数学習障害児(LD)、割り算の教え方 その2


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げんちゃんは、1学期、割り算の意味を理解させることは、不可能のように感じました。簡単な筆算も、くらくらするほど、教え込むのが困難な感じです。まあ、割り算を理解できてないのに、計算しろというのも、なかなか難しいのは当然かもしれないですね。

矢ヶ崎先生に福岡に来てもらい、安曇野プランセミナーを受けたのが5月です。それ以来、消しゴム玩具を使って、具体物でやることの意義を感じて、折に触れ取り組んできました

3年の時に習う割り算は、九九の範囲の割り算です。81÷9=9、のように、かけ算の中から答えを出す物です。

割り算の消しゴム遊びを始めたとき、いくつかの消しゴムを用意して、3人に分けてね・・・なんて言いながら、作業をさせました。しかし、意外にも、げんちゃんはもたもたします。

次に、、
6÷3=2 と、答えた式からお話作って?と言いました。

出来るだろうと思ったら、やれやれです。げんちゃんはちんぷんかんぷんのようです。もちろん、それまでも、私なりに、式の意味も教えてきたというのにね。

結局、ものすごく格闘したあげくに、私はげんちゃんが、割り算が、”同じ数ずつに分ける”、ことを理解していなかったのを知りました。脱力しました~。そこわかってなくて、取り組んでいたんかい!・・・・

安曇野式のやり方は、かけ声というものがあって、それが、いかに大事が、その時知りました。

「仲良く分けるは、割り算」

と言うんだそうです。確かに、仲良く分けるのをわかっていなかったげんちゃんでした。

ちなみに、かけ算は、
「同じ物がたくさんはかけ算」

足し算は、
 「あつまれ~は足し算」
引き算は、
 「さようなら~は引き算」

と教えるのだそうです。まあ、どうでもいいようなことに思えるかもしれないけれど、式のイメージがつかめない、式の意味するところを理解しにくい彼らにとっては、大事なことのようです。この言葉に、決まったジェスチャーもつけて、味気ない式から、映像が浮かぶように助けます。

げんちゃんは、等しく分ける、とわかった段階で、わずかに、割り算の船出が始まったようです。


さて、夏休みをまたいで、げんちゃんは、なんとなく、そもそもの理解力というのがわずかに改善してきました。それと並行するように、一桁で割る割り算の筆算は、まあまあできるようになってきました。
 ところが、最初に書いた、式で物語を作るのが、いっこうにできません。

「6個のクッキーがありました。3人で分けると、何個ずつ分けられる?」、はそこそこできてきましたが、
「6個のクッキーがありました。2個ずつ分けると、何人に分けられる?」の方はつまってしまいます。
挙げ句の果てに、何人でではなく、「2個ずつ分けると何個ずつ分けられる?」、と意味不明なことを言い出します。

 やれやれ、なんでなの???
矢ヶ崎先生に尋ねてやっと意味がわかりました。わかってみたら、なるほどです。

 「足し算と引き算」と、「かけ算と割り算」の間にある大きなへだたり、そこが超えられなかったのです。

つまり、足し算、引き算は、クッキーがあったら、答えも、クッキーです。イメージで言うと、ビーズを糸に通すようなものです。同じ物が減ったり増えたりするだけ。最初が、何個なら、答えも何個です。

 でも、かけ算からはそうはいきません。二つの要素が出てきます。クッキーが一皿に4個ずつ。そのお皿が5枚。といった感じです。
「足し算と引き算」を、ビーズのような直線にたとえるなら、「かけ算と割り算」は、たてと横の面積というか、つまり、2次元になってきます。

たぶん、げんちゃんは、ビーズの感覚で考えたのでしょう。つながったビーズを同じ数ずつ分けるのは、イメージできるけれど、あくまでもそれは、直線のままです。

 これは、普通のお子さんでも、よくおこりうる混乱なのだそうです。一次元から2次元へ駒が進まないのです。

じゃあ、その時どうすればよいか、

 なんと、一度かけ算にもどるのだそうです。

かけ算は、割り算よりわかりやすいです。お皿の数という新たな条件が加わったとしても、答えは、あくまでもお皿の中身の合計です。クッキーがいくつづつか、お皿にありますが、答えは、あくまでも、クッキーの合計です。
 割り算の前に、かけ算というものは、お皿の中身の合計を出す物である、ということを、はっきり言葉で教えなければなりません。そして、具体物で何度も再現します。お皿に分けたクッキーの絵柄は、かけ算も、割り算も同じです。割り算が映像化しやすくなるというわけです。

 かけ算が映像として入ったら、割り算を説明します。

「割り算は、全部の数はわかっているところから始まります。」

このことを、言葉にして、しっかり教えなければなりません。かけ算は、全部の数がわかっていない。割り算は、全部の数がわかっている。明確にしてやる必要があるのです。

そして、割り算は、わかっている全部の数から、お皿の数と、一皿分の中身の数に分けていくと、教えるのだそうです。ちなみに、一皿分の量は、”一あたり量”と呼び、お皿の数は、”何個分”と教えるそうです。

 さて、そこまで教え込んだら、単純な文章題から、どれが、”一あたり量”になり、どれが、”何個分”にあたるか、考えさせていくのだそうです。

 単純に物を分ける問題ばかりではありません。難しいものになると、どれが”一あたり量”で、どれが”何個分”、にあたるのか、わかりにくいものもあります。
  割り算は、やはり、小学校算数の1つの山場なのかもしれません。


 私は、4年では、面積の出し方を習いますから、一あたり量を”たて”、何個分を”横”。そういうビジュアルも合わせて教えてもいいと思い、やっています。

算数につまづかない子なら、いちいち教えるまでもないことかもしれないけれど、割り算につまづく子には、そうやって、きっちり段階を追って教えてあげる必要があります。


 さて、次に、素晴らしいアイデアが安曇野プランにはあって、一皿分(一あたり量と言います。)の答えを求められる割り算は、
「わくわく割り算」
と名付けています。つまり、こういう問題の時にそう呼びます。
「子どもが3人いました。6個のクッキーを仲良く分けたら、何個づつもらえますか?。」3人とも、絶対クッキーをもらえる。だから、わくわく割り算なのです。

そして、
「6個のクッキーを2個ずつ仲良く分けたら、何人に分けられますか?」 に代表される方は、
なんと、
「どきどき割り算」
と命名するんだそうです。クッキーもらうために、並んでいても、前の人で配り終えたりするわけですね。始めに考えた人は、すごい知恵者ですね!


ちなみに、消しゴムの前にキャラクターをたくさん並ばせて教えていたら、計算式にない数のキャラクターがあるもんだから、またまた混乱していた、かわいそうなげんちゃん。・・・ははは(笑)どこまでめんどくさいヤツなんかい!
 答えが決まったら、もらえなかったキャラクラーは即座に退場させねばならない、げんちゃんでした。~(汗)


ほんと、そこまでやってやりますか~、とあきれるほど、細かい段階を追って入力していく必要があるようで、忍耐強くなくては、学習障害にはつきあっていられないですね~。でも、わからずに泣いている子が、わかってうれしそうにしたら、やっぱり、楽しくなりますよね。根気勝負!です。


それにしても、安曇野プラン算数の教え方、みごとなもんですね。

 理解させるのは、げんちゃんに限らず、一度やったら、すっと次に行けることもあるし、何週間も、かかることもあります。ほとんどやってなくても、次にやると理解してることもある。

 でも、相手がどこに、どうつまづいているか、把握できるということは、とても教えるのが楽になります。

 算数でお困りのママに役立つとうれしいです

by glow-gen | 2015-11-09 20:59 | 安曇野方式算数 | Comments(4)
Commented by とんママ at 2015-11-10 15:06 x
こんにちは。
安曇野方式は、本当に子どもたちにわかりやすく、受け入れやすいようになっていますよね。

先輩お母さん方のアイディアが詰まっています。

音声もあるんですよ。
10の棒を両替するときに、スーパーマリオの音楽で登場させる人、パチンコ屋の軍艦マーチ?で登場させる人など。

子どもたちの脳に、頭の中で両替が出来るようになったら、しめたものですね。
Commented by glow-gen at 2015-11-11 11:11
とんママさん
そうですか~。とんママさんは、安曇野セミナーをたくさん受けられたんですね。私は、半日に近い一日だけ受けてるだけだから、かなり、自分流ですね。
 でも、たまに、いただくヒントは、いつも、大きな機動力になってます。
 安曇野を知れたのも、このサイトのおかげなので、ほんとありがたいです。
 算数は、学研の先生が、毎回、20までの安曇野で使ってる積み木で、足し算と引き算をやってくれてます。もう3ヶ月目に入るから、20までの計算は、すらすらかと重いきや、遅いです。積み木イメージして~とか、私は横で言うんですが、みけんにしわよせて、考えております。
 まあ、こういうところが、LDといわれるゆえんなんだろうけどね。

ガーディーズというパソコンで勉強する教材を買って、その中の暗算に、いやがらずに取り組むようになってます。あれはいいですね。
IT教材は、食わず嫌いしてました。めちゃ使えます。早くまとめてみんなにお知らせしたいな~。
Commented by とんママ at 2015-11-12 11:03 x
私もげんママさんと同じく、今年の5月から安曇野を始めました。
教室は月1回で、来年2月が最終回です。

とんちゃんもいよいよ来年は就学。
時が経つのは早すぎて、涙が出ます。。。

げんママさんのブログを参考に、小学校のイメージをしています。
昨日、学校見学に行って来ました。
支援級で「持参した教材をやらせてもらえませんか?」と聞くと、「ダメ」と。
やはり、学校で全然違うんですね。
げんちゃんの学校は理解がありますね。
普通級では、安曇野の10の積み木(5-2進法の)に似たようなものを使っていました。
安曇野と同じ感覚でできるかな?とちょっとホッとしました。
しかし、授業スピードは早いですね。
(道具出したと思ったら、しまって、次板書)

余談ばかりですみません。

ガーディーズ初めて聞きました。
チェックしたところ、1年生からありますね。
(低学年は商品名は違いますが)
こういう方が、子どもは喰いつきがよさそうですね。
うちも来年から検討してみます。
家で母とプリントでは、楽しくないよな~(汗)
Commented by glow-gen at 2015-11-12 19:08
とんママさん
小学校ですか~。大丈夫ですよ。最初から、こっちの要求を言っても通りませんが、少しずつ少しずつ先生方を取り込んでいけばいいですよ。
なんせ、先生方も、たくさんトラブルのある子をかかえているので、ママが、全面的にやりますよ~。っていうスタンスは、先生にとってもいやじゃないはずです。

 げんちゃんは、なかなか、宿題の要望がうまくいかないので、今日は、ここ、みたいに、あらかじめ連絡帳に書いていたりしてます。

 でも、お子さんの伸びが、他の支援のお子さんより、明らかに、違っていたら、先生達も、だんだんこっちのペースになっていきますよ。
がんばってください。
先生方だって、子ども達が伸びるならそれにこしたことはないんですもんね。がんばってくださいね。地道に学校とかかわって、先生方と親しくなっていって下さいね。それにしても、未就学の時から、安曇野なんて、お子さん恵まれてますね~。

でも、げんちゃん、その頃、やることに意義を感じないくらい、数がだめでしたよね。幼稚園の頃は、すべてができないずくしでした。
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中学1年になる息子げんちゃん。5歳の秋に、発達障害が発覚。最初はショックだったけれど、脳はまだまだ未知数。ママがなんとか素敵な子供に育ててみせるぞ~。最初はIQ60、・・コミュニケーションも微妙。身体もふらふら、はさみもにぎれず・・・もちろん絵もまったく描けず、5歳なのに、ほとんど2歳児みたいでした。いや、それ以下の機能もたくさんありました。
 「子供の脳に良いこと」を書かれた鈴木昭平先生が主催する、エジソンアインシュタインメソッドに出会って、ママが改善をさせることを学びました。そこを皮切りに、日々研究を積み重ね色々取り組み、相当改善してきました。、たまたま支援クラスができなくて、普通クラスの1年生に入学しました。2年の2学期から、支援クラスができて入ってます。算数の学習障害は、ひどく、相当苦労してますが、毎月毎月、必ず進化しています。日々はらはらどきどき。 天才ぼうやに育てるべく、奮闘中。パパと一人暮らしをしている大学1年生の娘と、医療関係に働くワーキングママ。
 近くに住む、お姑さんに手伝ってもらいつつ、がんばっています。
1年生の2学期から週に1.5日学校を休ませて、ママがおうちでホームスクールをやりました。4年からは週二日になりました。さらに、5年の9月からは、2.5日に増え、3学期からまた、週2日にもどし、6年の後半からは、週に1日に減らしました。
近くに住む、主婦のK先生のおうちで、ママが仕事でできない日は、ホーム学習のお手伝いをしてもらっています。
 5年生からは、算数以外、試験的に普通クラスにシフトという快挙です。6年生は、すべて、普通クラスですごすようになりました。発達の改善に取り組みはじめて8年の歳月は、子どもをどんどん改善していきました。
 6年になって、不思議なセラピストのS先生に出会い、発達障害は意識の障害だ、ということを認識しました。意識が抜けたような状態のげんちゃん。その部分が改善されれば、発達障害のコアな改善につながると、がんばっています。中学は、地元の公立中学へ入学。国語と算数だけ、支援クラスで、マンツー指導を受けています。ホームスクールは中学からは中止しています。
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