げんちゃんの発達障害プロジェクト

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ペーパークラフト、指先能力は油断せずつけるべし

 
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げんちゃんは、発達育児をスタートした幼稚園時代、ほんとに、何もかもひどい状態でした。かみもしない会話ではあったけど、言葉がけっこう出ていたので、私は、こんなものかな~と思っていたけど、あけてみたら結局、それ以外のことは、絶望的に何もできない子でした。。

 運動能力2歳児なみ、指先遊びいっさいせず。絵、描けない。もちろん、鉛筆そのものが使えない。砂場遊び、粘土遊び、いっさいやらず・・・歌歌わず、手拍子できず・・・身支度、くつはき、ぜんぜんだめ。言葉も、舌足らずんで聞き取りにくい。積み木遊びも、いっさい拒否。

おやおや、いったい、あなたにできるものなんてあるの?・・・
私は、残念ながら思いつきません。今考えれば、知的な障害もがっつり、目も合わないから、居ずまいも、たぶん、がっちりと「知的障害児」だったんでしょうね。

あれから、ほんとにいろいろ取り組んできたと思います。

あー・・でも、今日、が~んときました。げんちゃんの段取り力、周囲への判断・・・一歩進んだ総合力を鍛えるには、いろんな作業能力を上げるべきだ、と思い立ち、ゆびさき能力をの伸びしろにアタックしようと、ペーパークラフトに取り組んでみたのです。

ペーパークラフトと言えば、小学校に上がってからは、公文の幼児向きペーパークラフトにえっちら取り組んでいました。最初はそのレベルは、まるでチャレンジです。その中でも簡単なものを選んでするしかありません。でも、当時相当な時間もかかって絶句しそうでした。3年生になると、夏休みの課題を折り紙にして、風船を折らせました。まあ、この段階で、1枚折るのに、20分はかかってました。(普通なら数分だと思うけど)4年になって、やっと、風船折るのが、5分以内になったけど、まだまだ、はさみの使い方も、雑で初心者です。

今回5年になって、ペーパークラフトの教材をあさって、げんママの教材ストックを見たら、公文のクラフトはちょっと簡単すぎるようでした。まあ、数年前より、ずっと進化はしているのです。

そして、買い置きしていた、カッターで切るくらいのレベルのペーパークラフトを出してきました。さあ、どの程度の仕上がりになるでしょうね。

取り組ませてみると、やれやれ、とりあえず、カッターは使えるものの、持ち方は、鉛筆持ちではなく、ナイフ持ちです。それじゃあ、細かいコントロールは無理だよね。案の定、カーブしている線は、うっかり切り込みすぎたり、逆に際から離れすぎたりしています。左手の協調も一応していますが、なんとなく、左手君しっかりしなさい、という感じになってます。まだ両手の協調も完成していないようで、左手の位置が不自然だったりしていますよ。
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でも、忍耐強く見ていたら、図解も見たり見なかったり、適当なフィーリングで作っています。当然ぜんぜん組みあがりません。いらっとするのをおさえつつ、修正してあげて、なんとか仕上げさせました。まあ、ぐちゃぐちゃの仕上がりです。二つを接着しているところも、ぜんぜんずれずれで汚いな~。良く見積もって1~2年生レベルがせいいっぱいいというところでしょう。
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4年になって、切るとか、貼るとか、折るとかが、少しはできていると感じたので、えっちらおっちら週に1度、できないときは、2~3週に1度、友達の学生さんにお手伝いしてもらって、工作に取り組んでいました。勉強も運動も、すべてやりまくらなきゃいけないげんちゃんには、工作の時間なんて、さらに言えば、絵を描く時間なんて、なかなか取れるものではありません。そんな中で、なんとか、時間を捻出してやってきたので、はさみじゃなくて、カッタークラフトにこぎつけたのでしょう。たぶん、できないな~ではなくて、ここまでできるようになった、が正解なのでしょうが、げんママは、やはりげんなりします。

2年生ではさみも満足にあつかえないような状態だったわけだから、まあ仕方ないと言えば仕方ないのかもしれません。親指も、人差し指も、まだまだ先っちょがつかえず、指の腹を平気で使う様子は同学年の子にくらべて、軽くステージ3は下ですね~。とほほ。

なんとか、できないゼロの状態を抜け出して、絵も描けるようになった、工作も、少しはできるようになった・・・と言っても、習熟をするまでには、ぜんぜんこなす量が足りていないのです。
お~~。やばいな~、と思います。

そういえば、モノづくりが大好きだったおねえちゃんは、テレビを見ながら、折り紙で遊んでいたり、絵を描いたり、遊びそのものが、指先の技であり、学習でした。しかし、げんちゃんは、指先を使うような遊びは、いっさいスルーして、ひたすら、こっちがやらせる時しかとりくみません。もちろん、自ら絵も工作も、いまだに取り組むことはほとんどないのです。

できる子はどんどんやるのでさらに良くなり、できない子は、やろうとしないから、さらに悪くなり・・・なんか、悲惨なサイクルの中にいるようです。

子供は、自らの能力を自らのばしていく。モンテッソーリの理論がぜんぜんあてはまらないんだよね~。げんちゃん。たぶん、その理論に乗せるには、0から1ではだめで、3か4くらいまではもっていってやらなきゃいけないんでしょう。ゼロから2あたりでもだめだということでしょうね。

ゼロから1に持って行けば、次の2へ行くステージは、最初よりは楽です。あのすさまじいゼロから1をやり遂げたんだから、やらない手はないというものです。時間配分を考えれば、なかなか、くるしいとこですが、がんばってみるしかないでしょうね~。やれやれ


でも、これは、大きな伸びしろかもしれません。1年前は、セロテープも満足に使えなかったのを思い出します。ここが完成すれば、ほかの能力をぐっと押し上げそうな気もしてます。


追記
げんちゃんの学校から持って帰るプリント類は、いまだに、きれいに折れていません。ひどい折り方です。それと、ノートに貼ってある配ってもらったプリントの貼り方も、おそまつそのもの。
こういうところが、すなわち、学校の集団指示が抜け落ちる、といったことにも通じるのでは、と感じます。それに、いろいろ運動に取り組んでいるのに、どんくさいのはかわりません。それも、こういう器用さの改善がいるのかもしれないですね。

なんかね~。学校に行かせた行けど、ホームスクールのテーマが多すぎて、どうしましょう。という感じです。


by glow-gen | 2016-10-30 00:14 | お絵描き工作 | Trackback | Comments(4)

”つまめるつまみ”国語力がささえる能力

  先日、久しぶりに野球教室を見学しました。野球教室は、ホームスクールの夕方にあります。集団の中で行動しているげんちゃんを見るのは、ほんとに、色んな発見があって有意義です。

 げんちゃんは、5年生が所属する上級クラスではなく、初心者と低学年が属するクラスに入ってます。野球の技術的なレベルも初心者クラスが適しているげんちゃんですが、低学年の集団に入っていた方が、すべてが、自然です。友達とのやり取り、指示に従って動ける度合い。学年を2つくらい落としたら、なんとなく、しっくりいってます。
 技術は、それなりに上がって、投げる捕る打つ、どれも、入ったころより格段にうまくなって、しかたなく練習の相手をしていたげんママよりは、今ではましかな、と思われます。

しかし、いまだに打順がわかりません。もうわかるだろう、と思って見てましたが、あいかわらず、チームメートにうながされて、バッターボックスに立ってます。指示する子は、3~4年生です。やれやれ。

 A君が、
「1,2,3,4、5・・・」
と友達を指さし、打順を決めました。げんちゃんは4番目。
私は、そっとげんちゃんに呼びかけて、
「打順わかってる? あんたは何番目?」
と聞くと、
「4番目」
と答えました。でも、
「げんちゃんの前の人はどの子?」
と聞くと、返事がありません。やっぱり・・・・けっこう、色んなことができ始めているのに、こんな単純なことができないげんちゃんにがっかりです。

 それから、先日、チャレンジタッチの夏休み実力テストに取り組みました。1教科40分の選択問題だけの4教科のテストです。余談ですが、チャレンジタッチは、今のげんちゃんのホームスクールをする上でかかせないアイテムで、様々な工夫がこらしてあって、重宝しています。
 この実力テストも、楽しい工夫があって、げんちゃんは、自分からやりたいと言い出しました。算数以外は、自分で取り組みました。(これだけとっても、5年になっての快挙でしょう。)(夏休みに出すカリキュラムでしたが、やっと今、やってもいいかな、という段階になったのでしょうね。ま、社会は30点と悲惨だったけど・・・))

 すべて自分だけで取り組んだ国語でした。結果は70点。記述がないとはいえ、なかなかです。(平均は85点くらい・・)すぐさま、見返しをします。すると、5問のうち4個間違えている文章問題がありました。

 やり直してみると、なるほど、5年の国語とあって、やや、ちょっと複雑な心理描写があったり、比喩があったりする問題でした。
げんちゃんは、内容がよくつかめなかったようです。一つ一つ読んでいって、少し図におこしてやったりすると、げんちゃんは、自分の間違いに気づきました。

 そのあと、間違った問題と類似問題が出されて、それもやりましたが、やはり、少し抽象的な内容になってくると、なかなか自分では話の関係性が分解できないようです。

 でも、その問題も、少し図説してやると、正解にたどりつきました。

 国語は、げんちゃんの峰ですが、その部分でさえ、5年生レベルからは遠いです。しかも、文章を作るような出力になると、まだまだでたらめです。
 ちなみに、昨日持ち帰った国語のテストは、記述がたくさんあって、げんちゃんは、4分の1で撃沈してました。

 なるほど・・・その一連の出来事から、なんとなく、戦略が見えてきました。げんちゃんは、抽象的な言葉や文章がなかなかすっと理解できないんだな。とわかりました。耳で聞く指示も、文章題と同じで、分解して、関連づけが難しいのだろうと思います。

 「これをやって。」
そういう、極めてシンプルな声掛けなら、げんちゃんも、すっとわかります。しかし、いくつかの文章の層ができると、優先順位、関係性、結論・・・まあ、様々に調理する必要があるわけで、手ごわいのだとわかりました。


 しかし、テストの解説をしてあげて、導いてやると、わりと理解できることもわかりました。

 もしかしたら、算数の問題だって、国語と同じような段取りが、脳で行われているのかもな~、と推測できました。


 ならば、今は、国語の文章題が、げんちゃんの旬なんじゃないかな! 今までなら、解説だってすっと入らなかったわけだから・・・

 げんママのいつもの直感・・・取り組んでいる人間に見えてくる、”つまめるつまみ”を見つけた瞬間です。
つまめるつまみを見つけたときは、爪の先で、必死でそれをつまんで、少しずつ少しずつ引っ張り出す。
 マリアモンテッソーリ的に言うと、「敏感期」的なかんじかもしれませんね。


国語は、4年の夏休み明けから、今やっと、書写の時期が来たかも(つまみ見つけました。)・・・と思い、福嶋先生の200字メソッドを開始しました。それが、5年の夏休みくらいまでぼちぼち続きました。取り組んだ最初と後では、(1年近くかかっているからあたりまえかもですが。)別物というほど、書字能力があがり、闇の中にいた国語に、少し光があたったような状態になりました。その後は、しばらく、国語のピンポイント練習はお休みして、ひたすら、算数の方に軸をもってきています。今度は、文章を読み解く、頭の中で再構成する・・・そういうことをやるのがよさそうですね。

 作文も、ほんとに細々、ぽつんぽつんとやってますが、これも、息切れすることなく、続けましょう。

時間はどれだけあっても足りません・・・
 ”つまめるつまみ”
 みっけ~・・・げんママは、これを見つけた瞬間が好きです。
 


by glow-gen | 2016-10-21 19:26 | まわりを読む | Trackback | Comments(13)

衝動的な行動の改善

 
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ボルダリングをすっかり気に入ったげんちゃん。でも、これだって、最初はしぶしぶでした。とにかく、失敗を恐れる体質だからか、新しいことをやろうとすると、いつも、いやがるげんちゃんです。ボルダリングはとにかくいいです。上半身をしっかり使うし、体が考える遊びですね。

  ちょくちょく学校に行ってます。昼からホームスクールをしたりするので、迎えに行ったりして、ちらっと学校での様子がわかります。。

 今までのげんちゃんは、パニックや、抑制不能の社会性のない行動に悩まされることが多かったのですが、5年になって、本当にそういうたぐいがなくなっています。
 まわりの子をたたいた、とか、けがをさせたとか、もううんざりするような報告ばかりのこれまでのことを、すっかり忘れてしまうように、今のげんちゃんは、そういうことがなくなりました。

 思わず、手が出て、友達をたたいてしまうようなことも、実は、原子反射の延長だったりするようで、本人のコントロール下にないこともあるようです。びっくりすると、手が、ばっと上がる赤ちゃんの反射、そういうものに支配されていることも往々にしてある、ということを知ったときは、なるほど、と思いました。(詳しくは、最近灰谷先生の書かれた、「人間脳をつくる」を読まれるといいですよ。)

 去年4年生の終わりに、普通クラスの先生が、
「学友にちょっかいをかけることが少なくなりました。」
と言われましたが、5年の先生は、
「そういうことはないです。」と言っておられました。

 4年の初めにさかのぼれば、しょっちゅう学友にちょっかいを出して、うっとおしがられていたので、この1年半の間に、ずいぶん脳は変化したのでしょう。

 大脳辺縁系にある扁桃体という部位は、逃げるか戦うか、という非常ブザーを発令します。それがおこっても、前頭葉というか大脳新皮質が、「いやいや、それは、こういう理由があって、そんなに慌てなくていいんだよ。」
といさめてくれると、少しのことでは、冷静さを失うことがありません。

 げんちゃんの脳は、かなり大脳新皮質が活躍するようになっているのだと思います。

ここまでに要した時間は5年間。動物脳の様相から、人間脳になってきた・・・というか、そんな感じです。この期間を早いとするか、遅いとするか、よくわかりませんが、頭蓋仙骨療法が一役かっていることは否めないような気がします。それから、運動プログラム、サプリ。体そのものをなおしていくことを平行してやると、やはり、動物脳からの脱却がしやすい、と経験的に思います。逆に、机の勉強みたいなことだけしても無理と感じてます。

 何かをトレーニングしようと思っても、そもそも、じっとすることができない、パニックのツボにはまると、普通に生活することさえ無理なお子さんだったら、フラッシュカードも何もまったくできません。まずは、頭蓋仙骨システムをチェックして、頭の骨がちゃんと動くようにしてもらうのが優先順位の上位にあるのかな、と思います。身近に良い先生がいなければ、頭のマッサージや、体のマッサージをとにかく、ひたすら、やり続ける・・・ストレッチにあらゆる運動・・・もう、体体体・・・ありき、です。

 げんちゃんは、そういう、今考えると、壮絶なステージを経て、とりあえず、落ち着いて生活できる子になってくれたので、今から、やっと、知的レベルをどんどんあげてやるところにきてると思います。
 でも、なかなか、普通のお子さんとの差は大きく、たとえば、こんな場面に、げんちゃんの脳が、まだ未熟で、さくさくと動いてはいないな、と感じます。


 先日のボルダリングの時でした。同じ年くらいのお子さんが何人か来ていました。その中の一人は、抜群に上手で忍者みたいに、するする壁を上ります。私が話しかけていると、やがて、げんちゃんも、私も、登れなかったコースのお手本を見せてあげる、と登ってくれました。私は、ほう、と思い、目を皿のようにして見ています。ところが、そばにいるげんちゃんを見ると、その視線は、ぼ~っとして、よそ見してます。

「ほら、あの子のやり方見て。」
と私。

 げんちゃんは、しぶしぶ見てましたが、またふら~っと視線が遠のきます。やれやれ・・・・自分と関係ないことに、注意を向けないというか。自分ができる、できない、は興味があっても、人のやってることが、自分の上達にかかわると判断できないのでしょうか。

「ぼくできたよ、見て~。」
と小さい子のように言うけれど、たとえばこういう会話
「あの子上手だね。足は、少しずつ上がっていくといいんだ!」

まあ、法則みたいなこと、つまり、目の前の事象から、自分に関係することがらを抽出して、まとめる。そんな力は、なかなかついてないようです。

3年生のぼうやでも、そういう場面になると、目を凝らして、お手本の子がやるのを見つめています。そして、うんちくをたれます。とにかくぜんぜん違います。

そういえば、一人で、テスト形式のプリントに取り組んだりできるようになっているけれど、ちょっと難しいと思うと、いきなり、視線が、ふわ~っと宙に舞います。なんか、こう、目の使い方が違う。

目の使い方イコール頭の状態なのかな・・・とさえ感じます。

まあ、でも、なんでも、こつこつと、一つ一つクリアしてきてます。一歩一歩駒を進めるしかありません。

ピアノの先生が、
「やっと、知的な理解をするようになってきたので、もう一度、今まで取り組んだ音符のドリルを、おさらいしましょう。」
と言ってました。なんか、色んなことが入るようになってきたので、そっちがいいということでした。


私も、それが納得できます。今までやってきたことを、もう一度、理解力ができた今、しっくりくるところに落とし込んでやる。今まで一つ入れるのに、すごい時間がかかってきたことが、どんどん短縮していくような、良い手ごたえがあります。もしかしたら、こういう感触の変化、これをゴールデンエイジというのでしょうか。




by glow-gen | 2016-10-13 20:21 | 脳への考察 | Trackback | Comments(32)

算数の学習障害、教え方の研究 その3 割り算、掛け算

  先週のホームスクールはいいとこなしでした。ぼ~っとして、チックも出まくり。もどかしくてたまらなかったです。ここ1週間はずっとこんな感じでした。
でも、ここ二日、K先生から、驚きの報告がありました。とにかく、ぼ~んと、一段間上がってるよ、と。 公約数、公倍数・・・まだ無理かな、と思いつつ何度かトライしていたのが、そこそこ入っているし、モチベーションもなんか、いい感じだそうです。
 たぶん、脳は、入力されたことが一度整理されるまで、外部にはわからないような、秘密の作業をするんでしょうね。スランプがきて、そこから抜けるとどんと上がる、そういうえば、いつもそうでしたね。
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 先日の続き、掛け算と割り算の入力のしかた、げんママスタイルを書いてみたいと思います。

 まず、足し算引き算と、掛け算割り算が、決定的に違うところは何でしょう。そう、(+ -)は、アイテムが、ただ一つということです。例えばリンゴ一つの数が、増えたり減ったりするだけです。ところが、(× ÷)は、二つのアイテムが出現してきます。3つずつ3箱、とか、4つずつ何人に・・・とか。

 まだ掛け算は、答えに求められるのは、足し算の延長で、中身の合計ですが、割り算になると、二つのアイテムどちらも答えに求められてくるのです。

 何人にわけられる? 何個ずつ分けられる?と、中身には関係のない、アイテムの数を答えろと言われたりするので、特に混乱を生じやすいです。

算数が苦手な普通のお子さんでも、やはり、ちょっとした山になるというわけです。


 げんちゃんもそうでした。
りんご8つあります。という出だしで、割り算問題を作らせると、
「リンゴ8つあります。4個ずつ何個づつに分けられますか?」

というような、意味不明な問題を平気で作っていました。今考えると、一当たりの量と、何個分という二つの条件を把握することができなかったのだと思います。4年で遅ればせながら割り算に取り組んだとき、吐き気がするいきづまりを感じました。あの時、今のやりかたを教えていたら、少しはましだったかな~と思います。

ゲンちゃんみたいな子にとって、割り算を教えるとこにたどりつく以前に、やるべき膨大な山があるのですが、とりあえず、それをそこそここなして、やっと割り算を教えられる所にたどりついた・・という前提で、今回の記事は書いてみたいと思います。


 ここでも、イワコー消しゴムが重宝します。ヘキサゴン消しゴムと、お菓子のアルミのお皿を用意します。これは、サイズ的に、本当に素晴らしいですよ。机の上にも、ちょうど良いボリュームです。

 写真のように、この二つのアイテムが出てくることをしっかり体験させます。

 割り算という式にもっていくためには、もう一つ工夫がいります。式の数を色で識別するのです。

消しゴムの数(一当たり量と言うそうです)は、赤です。そして、アルミのお皿の数は、青で書きます。これがほんとに大切です。二つのアイテムがあるということをしっかり認識させるために、具体物と式の意味を、いやというほどリンクする必要があるのです。
 ⑧÷ こんな感じです。お皿の数で割ることもありますが、
⑧÷42  一つずつお皿に分けていきながら、こういう式を書いてあげましょう。

 そして、掛け算もこのやりかたを使いたいので、、全体の数は、丸で囲みます。掛け算も、割り算も、結局、この3つの数字の組み立て次第ということもわかるでしょう。消しゴムとお皿で何度も体験させます。掛け算が理解できていたら、割って、掛けて、のひっくり返しの作業を繰り返しながら、式も書かせるといいでしょう。

 そもそも、=のあとが、質問されている答えなんだ、ということも、当たり前とは思わずに、もう一度確認してあげましょう。

 やがて、文章題を読み解いて、赤で書く数、青で書く数、丸で囲む数・・・・それを言い当てられて来たら、しめたものでしょうね。


私が、げんちゃんが何につまづいているのか、やっと理解して、このやり方を考え出したのは、つい最近です。最初に割り算を始めてから、かなり時間がたってるのもあって、たくさんやってあげると、感覚的な理解ができて、混乱が少なくなったようです。

あともう一つ、大事なこと、割り算は、”仲良く分ける”というかけ声を教えてあげます。これは、矢け崎先生に教えていただいた、安曇野のかけ声。同じ数ずつ分けることが、げんちゃん、最初わかってませんでした。
算数の学習障害というのは、すでにわかっているという前提でできるものは、何もない、と思っていた方がいいのかもしれません。


 約数を教える時に、8の約数が2と4、なんてことも、8÷2=4 8÷4=2、約数で割った商もまた、約数になるんだよ、ということを、お皿の数と、消しゴムの数を入れ替えて、実験することで、理解できたようでした。

 掛け算の時から、この消しゴムとアルミ皿、式の数の色変え・・・これを使って導入していくと、割り算まで、急行列車に乗れるかもです。



まあ、げんちゃんは、加減計算でもいまいちの時代が相当続いていたので、これは、げんちゃんの中では、相当高いステージに来てからやることではありました。
このやり方が効を奏する子供さんと見たら、ぜひ取り組んであげてください。



 追記、
先日、自動販売機の前で、すっと500円玉を入れましたよ。おつりの意味が腑に落ちたんでしょうね。今までは、必死で130円とか、150円とか小銭を探し出してました。また、あることに、
「1パーセントしかできてない! 」と言ったので、それって、どういうこと?じゃあ全部できたら?と聞くと
「100パーセントだ!」 と言うではありませんか。

確実に、ここへきて、彼の算数は、前進したようですね。

by glow-gen | 2016-10-08 12:00 | 算数の学習障害 | Trackback | Comments(4)

算数の学習障害 教え方研究 その2 幼少期

年中さんで、発達障害に気づいたげんちゃんですが、その時は、どれもこれも遅れまくっていました。でも、改善に取り組んでいった中で、凍りつくほど、絶対へんだ!と思ったことの一つが数の感覚です。おばあちゃんが、かろうじて、10までの数唱を入れてくれたのですが、何をやっても、数がわかりません。

通い始めて1年くらいたった療育センターの先生に、
「この子は、どんなことをやっても、数が入らないんです。どうしたらいいんですか?」
とたずねたときに、
「数は、1年生で習いますから・・・まだ、そんなにあせらなくても大丈夫ですよ。」
とにこやかに言われました。

 私は、何を言ってんだ。この人は~。といらっとしたのを覚えています。1年生になったらできだす感じがまるでしない。普通じゃない、おかしい!と感じて言ってるのに、何をのんきなことを・・・だめだ。こりゃ素人だ。
 それからの算数行脚(あんぎゃ)。

 結局、それから5~6年げんちゃんの数感覚をつけるために格闘してきたわけですが、ふりかえれば、反省すべきとこがたくさんあります。

 数が入らない子たちは、数の感覚がついていかないことが問題です。と言いながら、私は、わかっていたようで、実は今までわかっていなかったな~と思います。
こんなたとえをすると、少しぴんときていただけるかもしれません。

もし、ある人が、

「どうもありがとうございました。それをやってくれてとてもうれしいです。」

と、別の人に言ったとします。でも、言ってる本人は、”ありがとう”という時に、私たちが感じているありがとうの感覚を、同じように感じることが無理だったり、うれしいと発した時に、真のうれしいの感覚をわかっていなかったとしたらどうでしょう。そういう時には、そう言う。と教えられたので、なんとなく、あてずっぽで言ってるだけ、だとすると。

 うまく言えませんが、げんちゃんの算数はそれと同じような感覚なんじゃんないか・・・と、今では考えることができます。

 「ありがとう」を言うような場面を何度か体験していけば、普通は、言葉と、その感覚がリンクしていきます。でも、ありがとうの場面を何度経験しても、なかなかその感覚がピンとこなくて、なんとか、おぼろげに、こういうときに、ありがとうって、言うのかな~・・・と、とりあえず言ってる感覚。それが数でおこっているのではないのか。

 それならば、ありがとうの感覚をつけるために、手をかえ品をかえ、ありがとうの場面を、人の何倍も経験する必要がある。ありがとうの感覚がダイレクトにわからなくても、温かい温度感覚に置き換えたり、やさしい色に置き換えたりして入力する必要もあるかもしれません。


 げんちゃんの数の世界にそういうことがおこっているとしたら、げんちゃんの数と格闘してきた初期のころ、もっともっと数を体験させるということをやるべきだったんだろうと思います。

 2+3=  と何度も教える前に、ミカンを2つと3つ、さわらせて数えさせることの方が有効だったということです。式をとかせるよりも、ジャンプしながらカウントさせたり、ありとあらゆる実物の数のシャワーを浴びせることの方が有効だったのでは、と思うのです。

小学生の低学年の頃、多少は、そう思っていた私は、色んなことをやってはいたけど、いつまでも(今でも、)指を出して数えているげんちゃんの、その行為をやめさせて、頭で数をイメージさせようとしたりしていました。イメージの世界で数を認識して、出力できる回路を作りたくて、どんどん先へ先へ進めようと、日々あせっていました。


数は、体感覚にもかなりリンクしていて、指を折って数えるのと、1,2、3・・・と数える感覚が一致しなければ、まだ、抽象的な数を教えても入りにくいなど、数を教える以前の問題もたくさんかかわっています。1年生の時でも、上手に手拍子さえ打てないようなげんちゃんには、足し算も何もなかったのでしょう。あの頃は、数だけではなく、パズルもできない、何もかもできない時代だったので、数とリンクしているような他の能力すべて、ある程度あげていかないと、数の学習はむりだったことも回想することができます。

結局、3年か、4年前半あたりまで、数の勉強をさせていたものの、ざるで水をすくうような作業だった気がします。

怒り飛ばしながら、自己満足のようなプリントをさせるより、あの頃は、幼稚園児がするような具体物を使った、数の体験をひたすらさせた方がよかったんだろうな・・・と、反省をこめて感じています。

とにかく、ある時代までは、体をつくったり、別の基礎能力をあげるトレーニングと、ひたすら、大量に数を経験させることを積み上げること。これが、げんちゃんのような子の、処方箋なのではないか、と思います。そういうことを数年間、プリント学習をとりあえず減らしてでも、地道に取り組むこと。まずはそれからなんじゃないかな~と思います。

忍耐がいります。5くらいまでの数でも、目の前で具体物を使って、お話し作って作業させていくとわかりますが、あきれるほどできませんよね~。母親は、心が折れそうになると思います。だから、思い切って、誰かに頼んでもいいと思います。死ぬほど単調な、毎日毎日いろんなものを数えさせたり、せいぜいひとけたの物で作業させたり、そういうことをバリエーションを研究しながら、2年とか、3年繰り返すわけです。安曇野方式も、言ってしまえばそういうことになるのかもしれません。

 でも、それが、あとになって、プリント学習がやりやすくなる基礎になるのです。

さっきの話で言うと、ありがとうの場面を莫大に経験して、生きた「ありがとう」が言えるようになれば、次は、少し楽に進んでいくのです。


算数の学習障害について、反省をこめて、その改善のノウハウについて、今だから言える内容です。

もし、げんちゃんの昔と同じようなステージにいるお子さんがいたら、プリント学習は、さらっとふれながらも、体験型の学習を地道に地道に繰り返すことをお勧めします。

安曇野方式の算数を書いた以前の私の記事も参考にしてください。とにかく、子供さんが把握できる数の大きさから、たくさん体験させ、作業させる。カウントしながら体を動かすとか、体感覚もわすれずに、つけられる能力は、並行してどんどんつけていくことも忘れてはいけません。

 そういうステージをベースに持つと、いろんなことが進化しはじめたとき、算数も、やがて、次のステージに行けると思うのです。



 
by glow-gen | 2016-10-01 16:45 | 算数の学習障害 | Trackback | Comments(11)



小学校6年生の息子。5歳の時に、発達障害とわかり、ママの格闘の記録。
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げんちゃんママの紹介
小学校6年になる息子げんちゃん。5歳の秋に、発達障害が発覚。最初はショックだったけれど、脳はまだまだ未知数。ママがなんとか素敵な子供に育ててみせるぞ~。最初はIQ60、70・・コミュニケーションも微妙。身体もふらふら、はさみもにぎれず・・・もちろん絵もまったく描けず、5歳なのに、ほとんど2歳児みたいでした。いや、それ以下の機能もたくさんありました。
 「子供の脳に良いこと」を書かれた鈴木昭平先生が主催する、エジソンアインシュタインメソッドに出会って、ママが改善をさせることを学びました。そこを皮切りに、日々研究を積み重ね色々取り組み、相当改善してきました。、たまたま支援クラスができなくて、普通クラスの1年生に入学しました。2年の2学期から、支援クラスができて入ってます。算数の学習障害は、ひどく、相当苦労してますが、毎月毎月、必ず進化しています。日々はらはらどきどき。 天才ぼうやに育てるべく、奮闘中。パパと浪人生の娘と、医療関係に働くワーキングママ。
 近くに住む、お姑さんに手伝ってもらいつつ、がんばっています。
1年生の2学期から週に1.5日学校を休ませて、ママがおうちでホームスクールをやってます。4年からは週二日になりました。さらに、5年の9月からは、2.5日に増え、3学期からまた、週2日にもどし、今にいたってます。
近くに住む、主婦のK先生のおうちで、ママが仕事でできない日は、ホーム学習のお手伝いをしてもらっています。
 昨年5年生からは、算数以外、試験的に普通クラスにシフトという快挙です。発達の改善に取り組みはじめて6年の歳月は、子どもをどんどん改善していきました。
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天候と発達障害児
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